※酷い作り話ですのでご注意ください。
シン・レイ・ルナマリアは3人そろってアカデミーの同期らしい。
言うことを聞かないシンに頭を痛めていたアスランは、気を利かせて?話しかけてきたルナマリアと、その隣に居たレイにそんな話を聞いた。
「へぇ・・・だから皆いつも一緒にいるのかぁ」
「うーん一緒ですか?シンは特に別行動な気がするんですけど」
ルナマリアはそういってレイと顔を見合わせた。レイも『確かに・・・』と返しているところを見ると、シンは一匹狼のようだ。
「だけど、仲が悪いわけではないんだろう?」
いいじゃないか、3人一緒で。アスランは笑顔で言った。
だが2人は苦笑いのような・・・複雑な笑みを浮かべていた。一体どういうことなのか。
「とりあえず、シンなら出来るさ。本気にさえなればね」
そう、本気にさえなれば。だが、彼が本気になるにはとても難しい障壁が、しかも何度もあることを2人はよく知っていた。
ある晴れた日。シン・アスカはアカデミーの人目に付かない裏庭(そんな場所はあるのか)でのんびり空を眺めていた・・・寝そべって。
雲が右から左に移動していく。心地よい風に当たりながら、なんとなくうとうとしていると・・・
「おい、」
上から声が降ってきて、吃驚してガバッと起き上がってみると。
自分の直ぐ横に立つのは、金髪に青い瞳のどこかで見たことあるような顔。名前こそ出てこないが、絶対に見たことがある、と直感的に思った。
「なんだ、あんたかぁ・・・」
「此処で何してるんだ」
何してるかって?
シンは空を見上げて言った。レイはシンの視線を追って空を見ていたが、暫くたって再び視線をシンへと移した。
「・・・講義に出ないつもりか?」
「うん・・・」
ん、俺今なんていった?
適当に返事を返したものだから、『うん』とか言ってシンは激しく後悔した。出ます!講義には出ます!
正直怒られるかと思った。そんな気がした。雰囲気相手はとても厳しそう・・・な気がした。だが、隣に立っていた少年はシンに近づくと隣に腰を下ろしてしまった。
「え?」
きょとんと彼を見ていたら、彼もこちらを向いたので目が合った状態になって酷く気恥ずかしくなった。
シンは急いで顔を背けたが、彼が自分の方を向いているのは視線で感じた。
「・・・あんた、名前は?」
暫く続いた沈黙を破ったのはシンだった。
何となく聞いていたようだった彼は、シンの目を見て言う。
「・・・まずお前が名乗るべきなんじゃないか?」
「え。あ、俺はシン・アスカ」
「・・・レイ・ザ・バレルだ」
レイかぁ・・・どこかで聞いたことがあるかもしれない。
なんだかまだたいしたことは話していないが、彼はいろいろと出来そうな気がする・・・きっと、多分。
そっかぁ、と返すシンの隣で、レイは暫く間をおいてから立ち上がった。
「え、ええちょっとまって!」
まってよ。シンは急いで立ち上がった。
「行っちゃうの?」
「お前と違って講義をサボる気はない」
「待って!俺も行く!」
足早に背を向けるレイを、シンは大急ぎで追いかけた。
その隣について、嬉しそうに言う。
「『レイ』だよね。覚えとくよ〜」
「・・・・」
何故かうきうきわくわく、といった様子のシンを、レイは足を止めずに、だがなんとなく見ていた。
「俺の名前も覚えて」
「・・・忘れなかったらな」
当たり前である。
早足でさっさと行ってしまうレイを、シンは一生懸命追っかけた。
・・・様な気がする。
「あれが慣れ初めだっけぇ」
もうアカデミー生でこそ無いが、同じように空を見上げてシンは1人呟いた。
「お前は本当に独り言が多いな」
その声は、今度は上からではなく、後ろから飛んできた。
シンはにっこり振り返る。
「俺とレイがはじめて会ったときのこと思い出してただけだよー」
「・・・へぇ」
明らかに無関心だった。
「名前、覚えててくれたじゃん。あの後も」
笑顔なのは、良い答えを期待しているからだろうか。シンはウキウキだ。
シン、悪いがお前の期待しているようないい返事は出来ないぞ。
「・・・お前はトラブルメーカーだったからな。嫌でも覚える」
「ぇえ!?そんなぁ」
こんな調子ではシンは当分報われないな。アスランは聞こえないように小さくため息をついた。
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(※この小説は、80%嘘で出来ています)
というかRUSHから嘘を取り除いたら何もなくなってしまうと思うのですが・・・(何)
このssのポイントは、アスランが最後覗き見してるところ。